オンデマンド開催?
オンデマンド(On-Demand)には「要求に応じて」という意味があります。
つまり、主催者の要求に応じて、会議の参集者に動画を配信する形式をオンデマンド開催と呼びます。
身近なもので言えば、YouTubeです。
サイト内にある動画は、視聴したいときに視聴したい動画を観ることができ、これこそが「オンデマンド開催」です。
主催者は、 | 開会の挨拶・基調講演・特別講演・表彰・式次第・募集要項・次回開催 など |
講演者は、 | 研究発表・ポスター発表・パネル発表・実験説明・講義内容 など |
ちなみにオンデマンド開催は、動画ファイルの読み取りと同時に再生するストリーミングの一種です。 これに対して、端末に動画ファイルを保存してから再生する形式を「ダウンロード配信」「プログレッシブダウンロード配信」と言います。
オンデマンド開催のメリット
動画活用の一般的な配信形式であるオンデマンド開催によって、会議の主催者は/参集者は、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?↓
1. 参加者のタイミングで好きな動画を視聴できる
オンデマンド開催最大のメリットは、時間や場所の制限を受けずに動画を視聴できることです。
会議の参集者にとっては手軽なコンテンツとして会議出席できるのが、大きなメリットです。
オンデマンド開催期間内なら、講義や実験や面談や会議や来客や訪問のアポイントメントに拘束されることなく、会議参集が可能です。
海外との時差にも配慮の必要がありません。
期間内なら、理解を含めたい部分のみを何回でも視聴できる、素晴らしいことです。
その特性を生かして、コンテンツを細分化することで会議開催上での効果も高まります。
例えば、発表論文に関に詰め込んだ膨大な情報を、カテゴリごとに細分化してそれぞれに適した動画を制作し、ウェブサイト上で配信します。
情報が整理されているので、会議の参集者は欲しい情報だけにフォーカスして動画を視聴できます。
一つの動画に全ての情報を詰め込んでしまうよりも訴求力が高まります。
2. 何度でも撮り直しができて、納得のいく仕上がりになる
オンデマンド開催は事前に制作した動画をサーバにアップロードして配信するので「ライブ配信」のように一発勝負ではありません。
綿密な企画設計を経て動画制作に入り、何度も撮り直しと編集・校正が可能なので納得の仕上がりをめざすことが可能です。
ライブ開催では、会議の参集者の目に見えなくても一秒一秒が本番だというプレッシャーがあります。
講演慣れしていない人でない限り、そのプレッシャーに負けてしまうことも。
ライブ開催にはメリットがあることは確かですが、リスクもあるため動画活用の初歩では「オンデマンド開催」で経験を積むことが大切です。
3. 永続的なコンテンツとして、サイエンスに貢献する
オンデマンド開催用に制作したコンテンツは、主催者の永続的な資産として貢献してくれるという非常に大きなメリットがあります。
広報ツールとして動画制作に取り組む学会が増えており、コンテンツとしてサイト上で配信すれば、24時間365日正確に情報を伝えてくれています。
会議主催者のクラウドファイルサーバ上に動画ファイルを保存し、講演者が大学や研究機関にてタブレット等を通じて動画を視聴することは可能です。
サイエンスへの貢献度を高めます。
SNS上で配信してちょっとでも話題になれば、シェアで拡大して想像以上の広報効果をもたらすケースもあります。
4. あらゆるコンテンツ形式に対応している
サイエンスにおける動画活用は、研究成果イメージを目的とした「コンセプト動画」「研究者紹介」「研究室紹介」「施設紹介」などが中心です。
しかしオンデマンド開催なら、あらゆるコンテンツ形式に対応し、活用の幅はそれに限りません。
例えば、学生の教育目的として「大学講義」動画を制作します。
それを主催者のクラウドファイルサーバ上にアップロードすれば「Eラーニング」の一環として広報活動の効率化を目ざすことができます。
採用活動として「研究室紹介」動画などをウェブサイト上に掲載すれば、幅広く優秀な研究者を募集することも可能です。
このようにオンデマンド開催はあらゆるコンテンツ形式に対応しているので、動画活用の基本でもあり、様々な可能性を秘めています。
5. Vimeoや、ウェブサイトなど幅広く配信できる
デジタル活用の一環として動画活用を考えるとき、Vimeoなどの動画配信プラットフォームや各種SNSでの配信。
そして、ウェブサイトでの配信などマルチプラットフォームでの配信を目ざすことで、その効果を高められます。
前述のように、拡散性に優れているので、上手くシェアされれば制作コストの何倍もの広報効果を得られるケースもあるのです。
なお、YouTube は、CM挿入や視聴制限などで、オンライン開催には未だ少し難ありです。